預金保険制度
最終更新日: 2025-10-18

預金保険制度とは

 
預金保険制度とは、金融機関が預金保険料を預金保険機構に支払い、万が一金融機関が破綻した場合に、預金保険機構が一定額の保険金を支払うことで預金者を保護する制度です。
この制度では、金融機関が破綻した際、1金融機関につき預金者1人あたり元本1,000万円までと、破綻日までの利息が保護されます。
同一の預金者が1つの金融機関に複数の預金口座を持っている場合は、名寄せによりそれらを合算し、総預金額を算定します。個人事業主の事業用預金と個人用預金も、同一人物の預金として名寄せされます。
ただし、保護対象となる預金のうち、決済用預金(①無利息、②要求払い(随時払戻し可能)、③決済サービスの提供が可能)の3要件を満たすものについては、全額が保護されます。
預金保険制度の対象となる金融機関は、日本国内に本店を持つ銀行、信用金庫、労働金庫などです。一方、国内銀行の海外支店、政府系金融機関、外国銀行の在日支店は対象外です。
また、農林中央金庫、農業協同組合(JA)、漁業協同組合、水産加工業協同組合などの系統金融機関も預金保険制度の対象外ですが、これらは農水産業協同組合貯金保険制度の対象となっており、1組合につき預金者1人あたり元本1,000万円までと破綻日までの利息が保護されます。


預金保険制度の対象となる金融機関

 
預金保険制度の対象となる主な金融機関は、以下のとおりです。

  • 日本国内に本店を有する銀行
  • 信用金庫
  • 信用組合
  • 労働金庫
  • 信金中央金庫
  • 全国信用協同組合連合会
  • 労働金庫連合会
  • 商工組合中央金庫

預金保険制度の対象となる預金等

 
預金保険制度により保護される主な預金等は、以下のとおりです。

  • 当座預金
  • 普通預金
  • 別段預金
  • 定期預金
  • 通知預金
  • 納税準備預金
  • 貯蓄預金
  • 定期積金
  • 掛金
  • 元本補てん契約のある金銭信託
  • 金融債(保護預り専用商品のみ)

預金保険制度の対象外となる預金等

 
以下の預金等は、預金保険制度の保護対象外です。

  • 外貨預金
  • 譲渡性預金
  • 元本補てん契約のない金銭信託
  • 金融債(募集債および保護預り契約が終了したもの)
  • 特別国際金融取引勘定で経理された預金(オフショア預金)
  • 無記名預金
  • 他人名義・架空名義の預金

預金保険制度の保護の範囲

 
預金保険制度では、預金の種類に応じて保護の範囲が異なります。主な分類と保護内容は、以下のとおりです。
 

預金等の分類

保護の範囲

預金保険制度の対象預金等 決済用預金 ※ 当座預金
無利息型普通預金
など
全額が保護されます。
一般預金等 有利息型普通預金
定期預金
通知預金
貯蓄預金
納税準備預金
定期積金
掛金
元本補てん契約のある金銭信託
金融債(保護預り専用商品のみ)
など
1金融機関ごとに、預金者1人あたり元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。
預金保護制度の対象外の預金等 外貨預金
譲渡性預金
元本補てん契約のない金銭信託
金融債(募集債及び保護預り契約が終了したもの)
特別国際金融取引勘定で経理された預金(いわゆるオフショア預金)
無記名預金
他人名義・架空名義の預金
金融機関が破綻した場合、破綻金融機関の財産状況に応じて支払われる可能性がありますが、預金保険制度による保護は受けられません

※「決済用預金」とは、①無利息であること、②要求払い(随時払戻しが可能)であること、③決済サービス(口座振替など)が提供可能であること、の3要件をすべて満たす預金を指します。