株価指数
最終更新日: 2024-04-06

株価指数の種類

 
株価指数とは、取引所全体や特定の銘柄群の株価水準や動きを表すものです。
株価指数は、ある時点の株価を基準に増減で表わされるので、時系列で見た場合に、連続性を保ちながら、株価の動きを長期的に評価することができます。
 
主な株価指数には、次のようなものがあります。


日経平均株価(日経225)

 
日経平均株価とは、日本経済新聞社が東京証券取引所プライム市場上場銘柄の中から市場流動性の高い225銘柄を選定し、225銘柄の株価合計を(225で割るのではなく)除数で割った平均型の株価指数のことです。

※除数とは、株価平均を計算する際に、市況変動によらない株価変動を調整して、株価の連続性を保つように修正した値です。

 
選定される225銘柄の構成は、年に1回(原則として10月初め)の定期見直しにより、入れ替えられます。
定期見直しでは、市場流動性とセクター(技術、金融、消費、素材、資本財・その他、運輸・公共の6つの分類)間のバランスを考慮しています。
構成銘柄が上場廃止になる等の突発的理由が発生した場合には、臨時入れ替えが実施されます。
 
日経平均株価は、値嵩株(ねがさかぶ、値段の高い株)の影響を受けやすいのが特徴です。


東証株価指数(TOPIX、Tokyo Stock Price Index)

 
東証株価指数とは、旧市場区分である東京証券取引所第一部上場の全銘柄を対象として、各銘柄の実際に市場に流通している株式(浮動株)の比率を反映した時価総額加重型で算出した株価指数のことです。
 
1968(昭和43)年1月4日を基準日として、当時の時価総額を100ポイントとして指数を算出しています。
 
東証株価指数は、時価総額の大きい銘柄の影響を受けやすいのが特徴です。
 
2022(令和4)年4月1日時点での構成銘柄については、新市場区分施行後の2022(令和4)年4月4日以降も選択市場に関わらず継続採用されます。ただし、流通株式時価総額100億円未満の銘柄については「段階的ウエイト低減銘柄」とし、2022(令和4)年10月末から2025(令和7)年1月末まで、四半期ごとに10段階で構成比率を低減していきます。
2025(令和7)年2月以降の銘柄選定方法は、今後、市場関係者の意見を募って策定することになっています。


JPXプライム150指数(JPX Prime 150 Index)

 
JPXプライム150指数とは、プライム市場の時価総額上位500銘柄の中から、自己資本利益率(ROE)8%超でエクイティ・スプレッド(ROEから株主資本コストを差し引いたもの)の上位75銘柄に、それらを除いた株価純資産倍率(PBR)1倍超の時価総額上位75銘柄を合わせた150銘柄の時価総額加重型の指数のことです。
 
2023(令和5)年5月26日を基準日として、当時の時価総額を1,000ポイントとして指数を算出しています。


JPX日経インデックス400

 
JPX日経インデックス400とは、日本取引所(JPX)グループ日本経済新聞社が共同開発した株価指数のことです。
 
東京証券取引所プライム市場スタンダード市場グロース市場に上場する全銘柄の中から、適格基準によるスクリーニング(上場後3年未満、過去3期すべてで営業赤字、過去3期いずれかの期で債務超過等に該当する銘柄を除く)と、市場流動性指標によるスクリーニング(直近3年間の売買代金、選定基準日時点の時価総額を勘案した銘柄選択)を行い、定量的な指標(自己資本利益率(ROE)の直近3年間の平均等)でスコアリングし、独立社外取締役の選任、国際財務報告基準(IFRS)の採用等、定性的な要素による加点を行って400銘柄を選び、その時価総額を加重平均して算出します。
 
2013(平成25)年8月30日の基準日を10,000ポイントとして指数を算出しています。
 
時価総額の著しく大きな銘柄については、組み入れ上限(指数構成銘柄の時価総額合計に対して1.5%)を設定しているので、時価総額の大きい銘柄の影響を低減できるのが特徴です。
毎年8月に銘柄の入れ替えを行います。


ダウ工業株30種平均(ニューヨークダウ・ダウ平均)

 
ダウ工業株30種平均とは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が、米国のニューヨーク証券取引所ナスダック市場に上場している成長性の高い30銘柄を対象とした修正単純平均型の株価指数のことです。
 
時代に合わせて銘柄の入れ替えが行われ、現在はIT関連銘柄が多く採用されています。


ナスダック総合指数

 
ナスダック総合指数とは、米国のナスダック市場に上場している米国および米国以外の全銘柄(約3,700銘柄)で構成される時価総額加重平均型の株価指数のことです。
 
1971(昭和46)年2月5日の基準日を100ポイントとして指数を算出しています。
 
ナスダック総合指数は、シリコンバレーのハイテク株やIT関連株の占める割合が高いため、その業績動向が反映されやすいのが特徴です。


S&P500種株価指数

 
S&P500種株価指数とは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出・公表する米国のニューヨーク証券取引所NYSE American証券取引所ナスダック市場に上場している流動性の高い約500銘柄の株価を浮動株調整後の時価総額加重平均型で算出した株価指数のことです。


FTSE100種総合株価指数(FTSE100)

 
FTSE100種総合株価指数とは、英国ロンドン証券取引所の子会社であるFTSEが、ロンドン証券取引所に上場している時価総額上位100銘柄を対象に算出する株価指数のことです。


ドイツ株価指数(DAX)

 
ドイツ株価指数とは、ドイツ取引所の子会社であるSTOXXが、フランクフルト証券取引所に上場している主要30銘柄を対象に、時価総額加重平均で算出する株価指数のことです。


CAC40

 
CAC40とは、フランスのユーロネクスト・パリ(旧パリ証券取引所)が、同証券取引所に上場している時価総額上位40銘柄を対象に、時価総額加重平均で算出する株価指数のことです。


バフェット指数

 
バフェット指数とは、著名な投資家のひとりであるウォーレン・バフェット氏が、株価の割高・割安を判断するときに重視しているといわれる指数のことです。
 
バフェット指数は、次の式で計算します。
 

当該国の株式時価総額 ÷ 当該国の名目GDP × 100

 
バフェット指数は、100%を超えると割高と判断され、株価が急落する可能性があるとみられています。


VIX指数(恐怖指数)

 
VIX指数とは、シカゴオプション取引所がS&P500を対象とするオプション取引の値動きをもとに算出・公表している指数のことです。
 
一般的に、数値が高いほど、投資家が先行きに対して不安を感じていると判断されます。
通常は、10から20の間で推移することが多いですが、相場の先行きに大きな不安が生じたときには、数値が大きく上昇する傾向があります。