資産運用の6つの係数
最終更新日: 2025-09-28

終価係数

 
終価係数とは、元本を一定期間、複利で運用した場合に得られる元利合計を求めるための係数です。
終価係数は、次の式で計算されます。
 

終価係数の計算式

 
例えば、「年利2%で、100万円を5年間運用した場合、5年後にいくらになるか?」を知りたい場合、終価係数を使って次のように計算します。
 

元利合計 = 元本 × 終価係数

 
この場合の終価係数は、( 1+0.02 )5 ≒ 1.10408 となり、
 
元利合計 = 1,000,000円 × 1.10408 ≒ 1,104,080円
 
となります。


現価係数

 
現価係数とは、将来の一定金額を得るために、現在どれだけの元本が必要かを計算するための係数です。複利運用を前提としており、将来の目標金額から逆算して元本を求める際に使用されます。
現価係数は、次の式で計算されます。
 

現価係数の計算式

 
例えば、「年利2%で、5年後に100万円を用意するには、今いくら必要か?」を知りたい場合、現価係数を使って次のように計算します。
 

元本 = 目標金額 × 現価係数

 
この場合の現価係数は、1 / ( 1 + 0.02 )5 ≒ 0.90573 となり、
 
元本 = 1,000,000円 × 0.90573 ≒ 905,730円
 
となります。


年金終価係数

 
年金終価係数とは、毎年一定額を複利で積み立てた場合に、一定期間後に得られる元利合計を求めるための係数です。
年金終価係数は、次の式で計算されます。
 

年金終価係数の計算式

 
例えば、「年利2%で、毎年20万円を5年間積み立てた場合、5年後にいくらになるか?」を知りたい場合、年金終価係数を使って次のように計算します。
 

元利合計 = 毎年の積立額 × 年金終価係数

 
この場合の年金終価係数は、{ ( 1 + 0.02 )^5 − 1 } / 0.02 ≒ 5.204 となり、
 
元利合計 = 200,000円 × 5.204 ≒ 1,040,800円
 
となります。


年金現価係数

 
年金現価係数とは、将来一定期間にわたって毎年一定額を受け取るために、現在どれだけの元本が必要かを計算するための係数です。複利運用を前提としており、将来の定期的な受取額から逆算して元本を求める際に使用されます。
年金現価係数は、次の式で計算されます。
 

年金現価係数の計算式

 
例えば、「年利2%で、5年間にわたって毎年20万円ずつ受け取る場合、必要な元本はいくらか?」を知りたい場合、年金現価係数を使って次のように計算します。
 

元本 = 毎年の受取額 × 年金現価係数

 
この場合の年金現価係数は、{ 1 − ( 1 + 0.02 )^−5 } / 0.02 ≒ 4.7135 となり、
 
元本 = 200,000円 × 4.7135 ≒ 942,700円
 
となります。


減債基金係数

 
減債基金係数とは、一定期間後に目標金額を達成するために、毎年いくら積み立てる必要があるかを計算するための係数です。複利運用を前提としており、将来の金額から逆算して、必要な年間積立額を求める際に使用されます。
減債基金係数は、次の式で計算されます。
 

減債基金係数の計算式

 
例えば、「年利2%で、5年後に100万円を用意するには、毎年いくら積み立てればよいか?」を知りたい場合、減債基金係数を使って次のように計算します。
 

毎年の積立額 = 将来の目標金額 × 減債基金係数

 
この場合の減債基金係数は、0.02 / { ( 1 + 0.02 )^5 − 1 } ≒ 0.1815 となり、
 
毎年の積立額 = 1,000,000円 × 0.1815 ≒ 181,500円
 
となります。


資本回収係数

 
資本回収係数とは、現在の一定金額(元本)を複利で運用しながら、一定期間にわたって均等に取り崩す場合の毎年の受取額を求めるための係数です。住宅ローンなどの返済額の計算にも用いられる、実務的に重要な係数です。
資本回収係数は、次の式で計算されます。
 

資本回収係数の計算式

 
例えば、「100万円を年利2%で運用しながら5年間で取り崩す場合、毎年いくら受け取れるか?」を知りたい場合、資本回収係数を使って次のように計算します。
 

毎年の受取額 = 元本 × 資本回収係数

 
この場合の資本回収係数は、0.02 / { 1 − ( 1 + 0.02 )−5 } ≒ 0.2184 となり、
 
毎年の受取額 = 1,000,000円 × 0.2184 ≒ 218,400円
 
となります。