障害年金について
障害年金とは、一定の傷病により日常生活や労働に支障が生じた場合に、現役世代を含むすべての人が受給できる年金制度です。
障害年金には障害基礎年金と障害厚生年金の2種類があります。障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた時点で、国民年金に加入していた場合は障害基礎年金、厚生年金保険に加入していた場合は障害厚生年金を請求することができます。
また、障害厚生年金の受給要件には該当しないものの、一定の障害が残った場合には、障害手当金を受け取ることができる制度もあります。
障害厚生年金の受給要件について
障害厚生年金を受給するための主な要件は、以下のとおりです。
初診日の要件
障害の原因となった傷病について、厚生年金保険の被保険者である期間中に初診日があること。
障害の程度に関する要件
障害認定日において、障害等級表に定める1級・2級・3級のいずれかに該当していること。
保険料納付要件
以下のいずれかを満たしていること。
- 初診日の属する月の前々月までの被保険者期間において、保険料納付済期間と保険料免除期間の合計が、全期間の3分の2以上あること
- 初診日に65歳未満であり、初診日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないこと
障害認定日
障害認定日とは、障害の状態を認定する日のことです。原則として、以下のいずれかに該当する日が障害認定日となります。
- 初診日から1年6か月を経過した日
- 初診日から1年6か月以内に傷病が治った日
ここでいう「治った日」とは、症状が固定し、医療行為を行ってもそれ以上の改善が見込めない状態を指します。完治を意味するものではありません。
具体例:
- 事故で腕や足を切断した場合:切断日
- 心臓ペースメーカーや人工弁を装着した場合:装着日
- 人工透析を開始した場合:透析開始日から3か月を経過した日
障害厚生年金の年金額について
障害厚生年金の年金額は、障害基礎年金とは異なり一律ではありません。本人の報酬額や加入期間に応じて計算される老齢厚生年金の報酬比例部分が基準となります。
2026(令和8)年度の年金額は、以下の式で算出されます。
障害等級1級:老齢厚生年金の報酬比例部分 × 1.25 + 配偶者の加給年金額※1
障害等級2級:老齢厚生年金の報酬比例部分 + 配偶者の加給年金額※1
※1:配偶者の加給年金額は、受給者に生計を維持されている65歳未満の配偶者がいる場合、年金額に243,800円が加算されます。
障害等級3級:老齢厚生年金の報酬比例部分※2
※2:1956(昭和31)年4月2日以降生まれの方の最低保証額:635,500円
※2:1956(昭和31)年4月1日以前生まれの方の最低保証額:633,700円
障害厚生年金の基礎となる「老齢厚生年金の報酬比例部分」は、以下の式で算出されます。
※被保険者期間が 300月(25年)未満の場合は、 300月とみなして計算します。
障害手当金について
障害手当金は、厚生年金保険の加入期間中に初診日がある傷病が、初診日から5年以内に治癒し、障害厚生年金の対象となるほど重くはないものの、一定の障害が残った場合に支給される一時金です。
障害手当金を受給するためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
初診日の要件
障害の原因となった傷病の初診日が、厚生年金保険の被保険者期間中であること。
障害の状態に関する要件
- 初診日から5年以内に治癒していること
- 治癒時の障害の状態が、障害厚生年金の受給対象よりも軽度であること
- 障害年金の障害等級表に定める障害の状態に該当していること。
保険料納付要件
- 初診日の属する月の前々月までの被保険者期間において、保険料納付済期間と免除期間の合計が、全期間の3分の2以上あること
- 初診日に65歳未満であり、初診日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないこと。
障害手当金の支給額
障害手当金の支給額は、以下の式で算出されます。
障害手当金の支給額 = 老齢厚生年金の報酬比例部分 × 2
障害手当金の基礎となる「老齢厚生年金の報酬比例部分」は、以下の計算式で算出されます。
※被保険者期間が 300月(25年)未満の場合は、 300月とみなして計算されます。
なお、障害手当金には最低保証額が設けられており、2026(令和8)年度の金額は、以下のとおりです。
- 1956(昭和31)年4月2日以降生まれ:1,271,000円
- 1956(昭和31)年4月1日以前生まれ:1,267,400円