企業年金・個人年金等
最終更新日: 2025-07-12

国民年金基金とは

 
国民年金基金とは、国民年金法の規定に基づく公的な年金であり、国民年金(老齢基礎年金)の上乗せとして、自営業者やフリーランス等の国民年金第1号被保険者、60歳以上65歳未満の人や海外居住されている人で国民年金に任意加入されている人の老後の所得保障の役割を担う年金制度のことです。


国民年金基金の年金のタイプ

 
国民年金基金の掛金上限は月額68,000円となっています。1口目は2タイプの終身年金から、2口目以降は、2タイプの終身年金に加え、受給期間が定まっている5タイプの確定年金から自由に組み合わせて選択することができます。加入口数と毎月の掛け金の額によって将来の年金額が決まります。
 
1口目

タイプ

支給

保証

終身年金

A型

65歳〜一生涯

15年間

B型

65歳〜一生涯

なし

 
1口目は、終身年金A型、B型のいずれかを選択します。保証期間のあるA型は、年金受給前又は保証期間中に死亡した場合、遺族に一時金が支給されます。1口目は途中で減額したり、型を変更(A型からB型、B型からA型)することはできません。
 
2口目以降

タイプ

支給

保証

終身年金

A型

65歳〜一生涯

15年間

B型

65歳〜一生涯

なし

確定年金

I型

65歳〜80歳

15年間

II型

65歳〜75歳

10年間

III型

60歳〜75歳

15年間

IV型

60歳〜70歳

10年間

V型

60歳〜65歳

5年間

※50歳1か月以上の人は、IV型及びV型は選択できません。
※60歳0か月以上の人は、II型、III型、IV型及びV型は選択できません。

 
2口目以降は、終身年金のA型、B型のほか、受給期間が定まっている確定年金のI型、II型、III型、IV型、V型から選択します。A型、I型、II型、III型、IV型、V型は、年金受給前又は保証期間中に死亡した場合、遺族に一時金が支給されます。
 
自分に何かあったとき、遺族に一時金を残したい場合にはA型、費用を抑えて将来に備えたい場合にはB型、ライフプランに合わせて年金額を増減させたい場合にはI〜V型を選択するのが良いでしょう。


遺族一時金

 
保証期間のある終身年金A型と確定年金I型、II型、III型、IV型、V型に加入している人が、年金を受け取る前、又は保証期間中に死亡した場合、遺族に一時金が支払われます。
年金受け取る前に死亡した場合、加入時の年齢、死亡時の年齢、死亡時までの掛金納付期間に応じた額の遺族一時金が支給されます。また、保証期間中に死亡した場合、残りの保証期間に応じた額の遺族一時金が支給されます。
保証期間のない終身年金B型のみに加入している場合でも年金を受給する前に死亡した場合、1万円の一時金が遺族に支払われます。
遺族一時金が支給される遺族は、死亡時に生計を同じくしていた、次の1~6の順位の遺族となっています。
 

  1. 配偶者
  2. 父母
  3. 祖父母
  4. 兄弟姉妹

 
加入期間が15年未満で基金を脱退した場合、国民年金基金連合会から遺族一時金が支払われます。60歳以上で加入した場合は、加入先の国民年金基金より支払われます。


国民年金基金の税法上の取扱い

 
国民年金基金の掛金は、その全額が社会保険料控除の対象となります。国民年金基金の年金は、国民年金や厚生年金等の年金と併せて公的年金等控除の対象となります。また、年金受給前又は保証期間中に死亡した場合に支給される遺族一時金は、非課税となります。