最終更新日: 2024-03-13

貯蓄型金融商品

 
預金通帳

貯蓄型金融商品とは

 
貯蓄型金融商品とは、元本が保証されていて、いつでも引き出すことができる預貯金のことです。
銀行に預け入れた場合は預金といい、ゆうちょ銀行や農協に預け入れた場合は貯金といいます。


利率と利回り

 
利率とは、元本に対する利息の割合のことです。
利回り(年平均利回り)とは、元本に対する1年あたりの収益のことです。
 
利回り(年平均利回り)は、次の式で計算します。
 


単利と複利

利息の計算方法には、単利複利があります。
 
単利とは、預け入れた元本のみに利息がつく計算方法のことで、次の式で計算します。
 

 
複利とは、預け入れた元本+利息に利息がつく計算方法のことです。
 
1年複利は、次の式で計算します。
 

 
半年複利は、次の式で計算します。
 


貯蓄型金融商品の種類

 
貯蓄型金融商品には、預入期間の定めがなく出し入れが自由な流動性預貯金と、預入期間の定めがある定期性預貯金があります。


流動性預貯金(銀行の金融商品)

 
主な流動性預貯金には、次のようなものがあります。

普通預金

 
普通預金とは、期間の定めがなく、いつでも出し入れができる預金のことです。
公共料金等の自動引落しや給与、年金、配当金等の自動受取り等に利用することができます。
普通預金口座を公共料金の引落し口座としている場合、残高不足で引落しされないことがあります。
そのような事態を回避するために、普通預金口座を総合口座としておくことで、定期性預金等を担保として自動融資を受けることもできます。

貯蓄預金

 
貯蓄預金とは、一定以上の残高がある場合、普通預金に比べて高い金利が設定される預金のことです。
ただし、金利水準によっては普通預金と同じ金利の場合もあります。
普通預金同様に、期間の定めがなく、いつでも出し入れできますが、公共料金等の自動引落しや給与、年金、配当金等の自動受取り等に利用することはできません。

当座預金

 
当座預金とは、小切手や手形の支払資金となるもので、主に企業が決済用の口座として使用する預金のことです。
利息はつきませんが、預金保険制度の全額保護対象となります。

通知預金

 
通知預金とは、資金を短期間だけ預けるときに、運用する預金のことです。
引出しは、預入れ後最低7日間は据え置く必要があり、少なくとも2日前には通知しなければなりません。

納税準備預金

 
納税準備預金とは、納税に充てる資金に限って預入れるための預金のことです。
一般的に、利率が普通預金よりも高く設定されており、利息は非課税となっています。
引出しは、原則として納税に充てるときに限りますが、納税目的以外の引出しを行うと課税扱いとなります。


定期性預貯金(銀行の金融商品)

 
主な定期制預貯金には、次のようなものがあります。

スーパー定期預金

 
スーパー定期預金とは、市場金利を基準として、各金融機関が自由に金利を設定できる満期期間の定めがある定期預金のことです。
一般に、預入金額300万円未満をスーパー定期、300万円以上をスーパー定期300といい、金利に差が設けられています(同じ金利となる場合もあります)。
預入期間は、1か月以上10年以内が一般的です。
固定金利で、個人で預入期間が3年以上なら単利型半年複利型を選択することができます。
企業の場合は、単利型のみです。
やむを得ない事情で解約する場合には、中途解約利率が適用されます。

大口定期預金

 
大口定期預金とは、市場金利を基準として自由に金利を設定できる預入金額1,000万円以上からの定期預金のことです。
預入期間は、1か月以上10年以内が一般的です。
固定金利で、単利型のみです。
やむを得ない事情で解約する場合には、中途解約利率が適用されます。

積立定期預金

 
積立定期預金とは、普通預金口座から毎月振替えることによって、一定額の元金を定期的に積立てる定期預金のことです。
契約期間(積立期間+据置期間)は、6か月以上5年以内が一般的です。
固定金利です。

定期積金

 
定期積金とは、積立期間を決めて定期的に掛金を払い込み、満期日にまとまった給付金を受け取る金融商品のことです。

期日指定定期預金

 
期日指定定期預金とは、預入後から1年間の据置期間経過後であれば、満期日を自由に指定できる定期預金のことです。
預入期間は、1年以上3年以内が一般的です。
利息は固定金利ですが、1年複利で計算されるので、長く預けるほどお得です。

変動金利定期預金

 
変動金利定期預金とは、適用金利が一定期間ごと(6か月ごとが一般的)に変更される定期預金ことです。
預入期間は、1年以上3年以内が一般的です。
個人で預入期間が3年以上なら単利型半年複利型を選択することができます。
企業の場合は、単利型のみです。
やむを得ない事情で解約する場合には、中途解約利率が適用されます。


ゆうちょ銀行の定期貯金と定額貯金

 
ゆうちょ銀行の主な定期貯金と定額貯金には、次のようなものがあります。

定期貯金

 
定期貯金とは、あらかじめ預入期間を指定して預け入れる貯金のことです。
預入期間は、1か月・3か月・6か月・1年・2年・3年・4年・5年のいずれかの期間を指定します。
預入期間が3年未満のものは単利3年以上のものは半年複利となります。

自動積立定期貯金

 
自動積立定期貯金とは、通常貯金から自動的、定期的に積み立てる定期貯金のことです。
預入期間は、3か月・6か月・1年・2年・3年・4年・5年のいずれかの期間を指定します。
預入期間が3年未満のものは単利3年以上のものは半年複利となります。
積立方法には、毎月一定額を積み立てる方法と、上限を定めて通常貯金の残高に応じて一定額の整数倍まで積み立てる方法があります。
1回あたりの積立金額は1,000円以上(1,000単位)で、一般月と特別月を別に積立金額を指定することができます。
積立期間は最初の積立日から6年以内で指定することができ、積立回数は一般月(毎月)と特別月(年6回以内)を合わせて最高108回までとなります。
積立日は、一般月と特別日を別に自由に設定することができます。

満期一括受取型定期貯金

 
満期一括受取型定期貯金とは、通常貯金から自動的、定期的に預入れし、積み立てた貯金を一括で受け取れる定期貯金のことです。
預入期間は、満期一括受取日の前日までの期間です。
預入期間が3年未満のものは単利3年以上のものは半年複利となります。
1回あたりの積立金額は1,000円以上(1,000単位)で、一般月と特別月を別に積立金額を指定することができます。
積立期間は最初の積立日から1年以上3年以内で指定することができ、積立回数は一般月(毎月)と特別月(年6回以内)を合わせて最高54までとなります。
積立日は自由に指定することができますが、一般月と特別日は同じ日でなければなりません。

ニュー福祉定期貯金

 
ニュー福祉定期定期とは、障害基礎年金や遺族基礎年金等の受給者が預け入れることができる預入期間1年の定期貯金のことです。
預入金額は1,000円以上(1,000単位)で、定期性貯金の利用限度額(1,300万円)内で、一人あたり300万円が上限となります。
一般の1年ものの定期貯金の金利に年0.10%を上乗せした金利が適用されます。

定額貯金

 
定額貯金とは、預入後から6か月間の据置期間経過後は、自由に払い戻しすることができる定額貯金のことです。
最長預入期間は10年で、半年複利です。
1口の預入金額は、1,000円・5,000円・1万円・5万円・10万円・50万円・100万円・300万円の8種類です。

自動積立定額貯金

 
自動積立定額貯金とは、通常貯金から自動的、定期的に積み立てる定額貯金のことです。
据置期間は6か月間で、半年複利です。
積立方法には、毎月一定額を積み立てる方法と、上限を定めて通常貯金の残高に応じて一定額の整数倍まで積み立てる方法があります。
1口の預入金額は、1,000円・5,000円・1万円・5万円・10万円・50万円・100万円・300万円の8種類です。
積立期間は最初の積立日から6年以内で指定することができ、積立回数は一般月(毎月)と特別月(年6回以内)を合わせて最高108回までとなります。
積立日は、一般月と特別日を別に自由に設定することができます。


預貯金の利子にかかる税金 

 
預貯金の利子は、利子所得として課税されます。
所得税(15%)+復興特別所得税(0.315%)+住民税(5%)=20.315%の源泉分離課税の対象となります。