最終更新日: 2024-06-02
外貨建て金融商品のきほん
外貨建て金融商品とは
外貨建て金融商品とは、外国の通貨で取引される金融商品のことです。
為替レートの変動により、換金や満期のときに円での手取り額が購入したときの金額を上回る場合も下回る場合もあります。
購入時より円高になると、円での手取り額が減り、為替差損を被ります。
逆に、円安になると、円での手取り額が増え、為替差益を得ることができます。
為替レートには、
- TTS(Telegraphic Transfer Selling Rate):円を外貨に換えるときの為替相場
- TTM(Telegraphic Transfer Middle Rate):基準となる為替相場
- TTB(Telegraphic Transfer Buy Rate):外貨を円に換えるときの為替相場
があります。
TTSとTTBは、次のように覚えましょう!
外貨建て金融商品の種類
主な外貨建て金融商品には、次のようなものがあります。
外貨建てMMF(Money Market Fund)
外貨建てMMFとは、外貨建ての公社債や短期金融商品等を運用する投資信託のことで、株式は組み入れません。
申込手数料は無料で、いつでもペナルティなしで換金することができるので、流動性が高い商品です。
取引するためには、証券会社等に外国証券取引口座の開設が必要ですが、口座管理料は無料です。
売却益(為替差益)は、譲渡所得として申告分離課税の対象となります。
外国債
外国債とは、発行者、発行場所、通貨のいずれかが外国である債券のことです。
取引するためには、証券会社等に外国証券取引口座を開設する必要があります。
払込み、利払い、償還のすべてが外貨建ての債券で、外国の発行者が日本国内で発行するものをショーグン債といいます。
払込み、利払い、償還のすべてが円建ての債券で、外国の発行者が日本国内で発行するものをサムライ債といいます。
払込みと利払いが同じ通貨で、償還が異なる通貨のものをデュアルカレンシー債といいます。
払込みと償還が同じ通貨で、利払いが異なる通貨のものをリバース・デュアルカレンシー債といいます。
利息は、利子所得として課税されます。
外国で利息に税金が源泉徴収された場合は、その分を差し引いた金額に対して課税されます。
また、確定申告すれば、外国で課税された分は外国税額控除が適用され、所得税や住民税から外国での課税分を一定の範囲内で差し引くことができます。
また、利付債やゼロ・クーポン債の償還差益や売買益は、譲渡所得として申告分離課税の対象となります。
外国籍投資信託
外国籍投資信託とは、外国において現地の法令や規則に基づいて設立された投資信託のことです。
売却益(為替差益)は、譲渡所得として申告分離課税の対象となります。